2023年6月30日(金)株式会社三井住友フィナンシャルグループのサステナビリティ企画部が主催する、グループ社員向けセミナー「社会貢献ワークショップ」に登壇する機会をいただきました。
テーマは貧困と貧困。こちらは、SMBCグループとして掲げているサステナビリティ宣言にあげられている内容です。
当日は公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンの今井悠介さんも登壇され「小さな団体の私たちが居て良いものなのか」と不安にもなりましたが、社員のみなさまと一緒に社会貢献を考える時間を過ごすことができました。
簡単ではありますが、当日の様子を報告させていただきます。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
サステナビリティ宣言
SMBCグループは、三井、住友にルーツを持つ企業グループとして、先達が重んじたサステナビリティへの意志を受け継ぎ、社会において我々が重点的に取り組む課題を設定のうえ、サステナビリティの実現に向けて行動していきます。なお、我々は「サステナビリティ」を「現在の世代の誰もが経済的繁栄と幸福を享受できる社会を創り、将来の世代にその社会を受け渡すこと」と定義します。
三井、住友の先達たちのサステナビリティの実践を踏まえ、我々は、「環境」「DE&I・人権」「貧困・格差」「少子高齢化」「日本の再成長」をSMBCグループの重点課題とし、その解決への貢献を通じてサステナビリティの実現を目指して参ります。
株式会社三井住友フィナンシャルグループについて
冒頭でも紹介しましたが、株式会社三井住友フィナンシャルグループさんでは持続可能な社会の実現に向けて5つの重点課題と10のゴールを設定しています。
上記5つある重点課題のうち、今回のワークショップのテーマは「貧困・格差」。実際に株式会社三井住友フィナンシャルグループでは「貧困・格差」解消の取り組みとして、子どもたちへの教育機会の提供を支援し始めています。
1.「SMBCグループ・スタディクーポン」を創設
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(以下、「CFC」)では経済困窮家庭の子どもたちに、学習塾や習い事等、幅広い学校外教育の場で利用できる“スタディクーポン”を発行し、学びの機会を提供しています。
子どもたちへの教育機会の提供に向けた取組について(2023年5月22日)
2.公文教育研究会と協働した児童養護施設への学習支援
株式会社公文教育研究会(以下、「KUMON))の掲げる理念と、SMBCグループの重点課題の基本的な考え方に共通する、次世代を担う子どもたちへの教育・挑戦の機会等を提供する取組の一つとして、児童養護施設の子どもたちに公文式教育を協働して提供します。
子どもたちへの教育機会の提供に向けた取組について(2023年5月22日)
さらに、企業の取組として素晴らしいと感じたのが「ライジング基金」です。こちらは、グループの役員・従業員の約8,000名が参加している寄付プログラムです。
資金源は毎月の給与から天引きされた寄付金。
みなさんの寄付金が貯まる基金が「ライジング基金」です。助成先の団体については寄付をした役員・従業員のみなさまが選考に携わるということで、寄付者の想いが直接乗るプログラムだなと感激しました。
2022年度は社会的養護の領域で職員の確保と定着を支援しているNPO法人チャイボラが採択(引用:SMBCグループライジング基金2022年度寄付先が決定しました)。
個人的にうれしい採択だなと感じ、さらにご縁を感じました!
少し話が逸れましたが、株式会社三井住友フィナンシャルグループで掲げる5つの重点課題の一つである「貧困・格差」への理解を深める目的として、グループ社員を対象にした「社会貢献ワークショップ」が開催されることになりました。
当日の様子
第一部|パネルディスカッション
まずは登壇者をご紹介します!
一般社団法人ジャパン・フィランソロピック・パートナー
代表理事 鈴木 栄 様
〈団体概要〉
大切な資産を社会に役立てたいおもいをかたちにするお手伝いをするためのアドバイザリー業務を実施し、独自のネットワークやノウハウを活かして社会貢献の「おもい」を「かたち」にする。
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
代表理事 今井 悠介 様
家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的に、経済的な困難を抱える子どもたちに塾や習い事、体験活動等で利用できるスタディークーポンを提供。
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
CSuO(Chief Sustainability Officer)髙梨 雅之 様
この日は理事の西井に同席してもらい、カメラマンとして活動してもらいました。
タイムテーブル | |
① | 登壇者の自己紹介 |
② | 社会貢献のイメージを漢字1文字で書くワーク |
③ | 貧困・格差について活動をする団体紹介 |
④ | 日本における子どもの貧困の現状 |
第一部は参加者同士で「社会貢献のイメージを漢字1文字で書く」ワークや、今井さんや私たちが取り組む社会課題について紹介。
また、企業の社会貢献活動のアドバイザリーをしている一般社団法人ジャパン・フィランソロピック・パートナー代表理事の鈴木様からは、日本や海外の企業で行われている社会貢献事業についてレクチャー。
具体的な事例がわかると、社員のみなさんも「なるほどな」と頷いていましたね。
第二部|ワークショップ
第二部ではグループごとに、個人でできる社会貢献と企業でできる社会貢献を考えるワークを行いました。
タイムテーブル | |
① | 「貧困・格差」解消のアクションを考える |
② | 他社の事例紹介 |
③ | 企業として「貧困格差」解消のためにできることを考える |
④ | 個人でできることを考える |
⑤ | 発表シェアタイム |
さすが企業のみなさん!と感じたのは、限られた時間でいくつもの答えを考えられていたことです。「考えられなかった」と言う人がいないのも驚きましたし、発表した内容の理由づけも素晴らしくて「こんな短時間で要点をおさえられるなんて…」と感激しました。
活動を終えて
今回の登壇は「貧困・格差」がテーマということで一般社団法人ゆめさぽとしての発言が多くなりましたが、たすけあいの紹介とパンフレットをお配りさせていただきました。
また、知ってもらうことが、いま社会的養護にいる子どもたちや施設等で働いている職員さんたちにとってプラスになると信じ、ライジング基金に採択されているNPO法人チャイボラの取り組みも紹介することができました。
伝える情報量が多いと困惑させてしまうかもしれないという懸念もありましたが、紙にメモを書き留めながら、パソコンでタイピングをしながら聞いてくださったのが印象に残っています。
そして何といっても、今回はたすけあいにとって初めての大企業さんとのコラボレーション。実際にご一緒するなかで企業のイメージが変わるきっかけになったと感じています。
というのも、企業としてお声かけするには、信頼のある団体である証明としてNPO法人や認定NPO法人が条件になっている印象がありますが、立ち上げ数年の小さな社団法人である私たちの登壇を許可してくださり、丁寧にやりとりしてくださったからです。
反省があるとすれば、短い時間で現状や取組について伝えられる資料や動画があればよかったという点です。
まだまだ大企業のみなさまとコラボレーションするには至らないことばかりの小さな団体ですが、社会的養護にかかわる周りの人たちのことを知ってもらう活動を続けていきたいと思います。
(報告者 / 田中れいか)