寄付マッチングサイト「ナカソラ」を立ち上げてから2年。寄付に関する何かしらの企画を実施したいとずっと考えていました。
そんな時、とある自立援助ホームのスタッフさんとお打ち合わせする過程で、その施設に入居をしている子たちのほしい物を知る機会があり、「これだったら何かしらの企画ができるかも!」と思い、今回クリスマスプレゼントお届け企画を実施させていただくことに!
今回の企画は、アヴァンセ株式会社様にクリスマスプレゼントを提供していただき、自立援助ホームやまびこ(福島県)・自立援助ホームフィオーレ(埼玉県)へお届けをさせていただきました!
企画としては小規模ですが、現場の意見に触れ、それをアクションに移せたこと。ご協力いただけたすべての関係者の皆様に御礼申し上げます。
さて、簡単ではありますが、当日の様子を報告させていただきます!
アヴァンセ株式会社について
AVANCÉ(アヴァンセ)は誕生以来、20年以上にわたり、目もとに特化したコスメブランドとして商品を発売。
今では一般的になった「まつ毛美容液」のパイオニアとして、1997年に初めてまつ毛ケア美容液を発売。新聞・雑誌に掲載され、大ヒット商品となりました。
『メイクをしながらとことんケア』をコンセプトに、目もとの美しさを最大限に引きたてる、美容成分配合のメイクアイテムをラインナップ。
近年では目もと以外の新たな製品づくりへと幅を拡げています。
(報告者 / 田中れいか)
プロジェクトの背景
Amazonほしい物リストを活用した寄付サイト「ナカソラ」に掲載をご希望している自立援助ホームやまびこさんとオンラインで打ち合わせをしていたときのこと。
ほしい物リストを作成したら、どんな物がほしいですか?
いまはメイクの好きな女の子が2名入居しているので、化粧品とかですかね
たしかに、その年代ならいろんなメイク用品を試したい年頃ですよね!実現できるか分かりませんが、ちょうどクリスマスシーズンですし、たすけあいからプレゼントさせていただきたいです!
美容系の仕事をしている知り合いがいるのでご相談してもいいでしょうか?
ぜひぜひ、お願いします!
心の声)入居者2名(当時)であれば、たすけあいの活動費でプレゼントできそう!
打ち合わせ中の会話から今回の企画が立ち上がることに。そして、美容関係の知り合いに相談したところ、アヴァンセ株式会社さんを繋いでいただけることとなり早速会社へ訪問!
12月22日(木)会社訪問
会社名 | アヴァンセ株式会社 |
代表者名 | 難波 亮(代表取締役社長) |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区六本木6-4-1ハリウッドビューティプラザ4F |
写真の公開はNGでしたが、難波社長と直接お話をさせていただき、プロジェクトの背景や内容をお伝えしました。
当初プレゼントいただけるのは大人気アイライナー、化粧水ミストでしたが、当日になってリップティントも追加でいただきました。
難波社長からは「今後もこのような機会があれば力になりたい」と力強いお言葉をいただき、商品を届けていく身として大変嬉しい気持ちになりました。
ちなみにアヴァンセ株式会社さんはコスメバンクにも商品を提供しているそうです。
1月25日(木)メイクレッスン
今回、メイク用品をプレゼントをさせていただいた施設は、自立援助ホームやまびこ(福島県)と自立援助ホームフィオーレ(埼玉県)の2施設。
商品を郵送してプロジェクトを完了することもできますが、それだと寄付者の存在を感じられず冷たい印象になると感じたので、メイク用品のプレゼントに合わせて、田中れいかによるメイクレッスンも追加で実施することにしました。
ただ、さすがに福島県までは行けなかったので、やまびこさんにはクリスマス前に郵送し、年明けに埼玉県にあるフィオーレの子たちにメイクレッスンを実施させていただきました。
本当はもう少し早い時期に実施したかったのですが、施設でコロナの発生があったということで、バタバタしており1月末の開催になりました。
16:00|フィオーレ到着
自立援助ホームで暮らす子たちは毎月3万円程度の入居費を支払って生活をしています。よって、働きながら学校へ通う子や就職している子たちが暮らしている施設となります。
そのため、日中は仕事や学校で不在のことが多いため、夕方からのスタートとしました。
メイク一人目|就活メイク
一人目の女の子は専門学校生で、これから就職活動が始まるということで就活メイクを希望。これまで全くメイクをしたことがないというメイク初心者さんでしたが、自分のもっているアイテムを使って丁寧に手を動かしてくれました。
不慣れな様子が伝わる場面もありましたが、眉メイク、アイメイクといった基本のメイクをお伝えすることができました。
メイク二人目|デートメイク
二人目の女の子はメイクに慣れている子。
入居する前までは地雷メイク風の化粧をしていたようで、当時の写真を見せてもらいました。
地雷メイクができるということはメイク上級者さんなので、わたしから教えてあげられることは少なかったですが、ナチュラルなデートメイクを実践してみました。
2人と話しながら初めて知ったのは、メイク用品の寄付は案外多いということでした。
こちらのホームではメイク用品の寄付を毎年受け取っていて、2人のポーチには10個以上のアイテムが寄付でもらった物だと教えてもらいました。
ただ、「たくさんアイテムはあるけど使いこなせていないかも」という商品もあったので、複数の商品を使ってメイクをするよう声かけをしてみました。
約3時間ほど滞在となりましたが、夕方になると高校生が帰宅してきて、少しずつワイワイした雰囲気に。
今回、施設の職員さんとの会話で生まれた企画でしたが、利用者である子たちからは、「もうメイク道具いらない」という声や、「この色はいらない」と素直な感想もあり、職員と利用者の間にも意見の隔たりがあるのだなと感じ、こういった何気ない一言の中にも寄付のミスマッチ解消のアイディアが潜んでいるなと思い、真摯に受け止めました。
まとめ
たすけあいとして初めてのプレゼント企画でしたが、アヴァンセ株式会社さんがアイライナー、化粧水ミスト、リップティントを提供いただいたおかげで、自立援助ホームの子たちと一歩踏み込んだ交流の機会を設けることができました。
ホームのスタッフさんもいつもと違う女の子の容姿を見て、「メイク似合ってるね」「彼氏に見せてあげないとね」といった新しいコミュニケーションが生まれている様子でした。
その声かけに対し、照れた様子で「え、ほんと〜」と言う姿や「彼氏、〇〇さんには紹介しないし!」といった和気藹々とした雰囲気に包まれ、ホームの日常を感じる時間になりました。
女の子の会話は終わりがなく長居してしまいましたが、今後も細く長く交流していけたらと思います!
今回の経験を基に、さらなる寄付のミスマッチ解消に向け取り組んでいきたいと思います。
自立援助ホームフィオーレ
運営:NPO法人Village
自立援助ホーム フィオーレはさいたま市中央区の閑静な住宅街にあります。
様々な事情を抱えた子どもたちが学校やアルバイトに通いながら自立を目指して生活しています。安心安全な生活を第一に、子どもたちの自立に向けての過程を見守り、支援しています。
栄養バランスを考えた、そして見た目にもほっこりの職員の温かい手作りご飯が自慢で、退居した子どもたちがいつでも遊びに来られるようなアットホームな雰囲気づくりを心がけています。
お年頃の女の子6名とそれに寄り添う女性職員たちが、笑ったり泣いたりしながら楽しく温かい日々を送るホームです。
自立援助ホームやまびこ
自立援助ホームやまびこは福島県郡山市の閑静な住宅街にあります。
入所定員は6名、女子のみのホームです。
やまびこを生活の拠点にし毎日を過ごす子どもたちにとって「当たり前」の場所であり続けたいと思っています。あたたかいご飯を食べる、困り事や悩みを相談できる帰りを待っている人がいる・・・
そんな「当たり前」の幸せを感じてもらえるよう、私たち職員はあたたかみのあるホームづくりを心がけています。
※この活動報告はアヴァンセ株式会社様、自立援助ホームフィオーレの担当スタッフさん、入居している女の子、児童相談所の担当ケースワーカーの許可を得て紹介しております。
(報告者 / 田中れいか)