施設や里親家庭で育った人の物語に触れられる、福祉の総合専門誌『月刊福祉』

いきなりですが、みなさん!
『月刊福祉』という雑誌をご存知ですか?

実はこのたび、この『月刊福祉』において、私が児童養護施設で暮らしていたときの経験やお話しを、インタビュー記事として掲載していただくことになりました!

雑誌という形でじぶんの物語を掲載していただくのは初めての経験で…

じぶんが掲載されているページを見るのは少し恥ずかしく、なんだかとっても不思議な気持ちです。

また、個人的な話になるのですが、情報サイト「たすけあい」を立ち上げてから勉強のために月刊福祉を読ませていただいていたので、そういった点でも感慨深いな〜と受け止めています。
 
おそらく…この記事を読んでいるかたで月刊福祉を知っている人は少ないかな〜と思ます。わたしもお恥ずかしい話ですが、この活動を始めるまでは知りませんでした。

そこで今回は、この月刊福祉がどんな雑誌なのか、編集部のかたに教えていただいた内容をもとに紹介していきたいな〜と思います。

月刊福祉とは

月刊福祉という雑誌は 社会福祉の新しい方向を探る総合月刊誌で、毎月最新の主要テーマを取り上げ、第一人者による論文や座談会、実践レポートなどで学びを深めていける雑誌です。
 
雑誌の紹介ページには「福祉サービス・活動の向上、福祉政策、研究の充実にご活用ください」と書かれているため、どちらかというと福祉に携わる人向けの雑誌になっていることがわかります。
 
では一体、どんなテーマを取り上げているのでしょうか。

毎月変わる特集テーマ

2020年の特集テーマがこちらです。

2020年特集テーマ
1月号:高齢者の生きがいと安心を支える
2月号:社会福祉法人の連携・共同
3月号:子どもの権利をいかに守るかー社会的養護のこれからー
4月号:認知症の今
5月号:居住支援のこれから
6月号:ボランティアの潮流
7月号:困難に直面する女性への支援
8・9月合併号:福祉現場で安全・安心に働くこととは
10月号:SDGsは福祉に何をもたらすか
11月号:コロナ禍における福祉の現状と対応

このように、広く、福祉関係の話題を取り上げた雑誌になっています。

3つのおすすめポイント

個人的な意見にはなりますが、ここで、月刊福祉のおすすめポイントを3つ紹介させてください!

ひとつは「対談ページがそのテーマの学びをわかりやすく深めさせてくれること」、続いて2点目は「福祉の関連書籍がたくさん掲載されていること」、そして最後が「児童養護施設や里親家庭を巣立った人のリアルな物語に触れられること」 です。

 それぞれお伝えしていきます!

①知らないテーマでも理解が深まる

まずは、ひとつめのおすすめポイントの「対談ページがそのテーマの学びを深めさせてくれること」について。

雑誌の特集テーマを聞いてわかるように、毎月さまざまな視点から福祉を取り巻く現状や課題が取り上げられています。

わたしが読むのは月刊福祉のなかでも児童・障害といったテーマが多いですが、興味があってほかの特集も読んだことがあります。

例えば2019年の特集テーマにあった「ひきこもりの人への理解と支援」。

「ひきこもり」に関しては、ニュースで見聞きしたことがあるものの、この記事を読むまでは、あまりアンテナを高くしていなかったテーマのひとつでした。

でも、このテーマの月刊福祉を手に取ったときは「知らないけど、なんか読んでみよう!」っていう気持ちになったんですよね〜

そして実際に読んでみると、支援をする人経験した人大学の先生といった違う立場の人同士の対談になっていて、そのテーマについて全く知らないわたしでも学びや気づきがある内容でした。

対談だけでなく論文や弁護士さんが執筆された記事もあるんですが、特集テーマについて知らない人でもわかる内容と、専門的な視点から深める内容とが混ざっており、福祉に携わる人の意見や現場に触れられるのがこの雑誌のいいところだと思います。

②福祉に関する最新の書籍がわかる

続いてのおすすめポイントは「福祉の関連書籍がたくさん掲載されていること」について。

卒業論文で福祉を取り上げる学生さんや、より深く「福祉」を学びたい人におすすめできる本が冊子の最後にまとめられています。

実際わたしも「気になるな〜」という本があったらメモをして、図書館で借りています。

これから福祉を知りたいという初心者な人も福祉の知識を深めたいという人にもおすすめです!

③社会的養護を経験した人の物語に触れられる

最後のおすすめポイントが「児童養護施設や里親家庭を巣立った人のリアルな物語に触れられること」について。

この月刊福祉では、2015年からあるコーナーが始まりました。

それが 「社会的養護当事者の語り My Voice My Life」 です。
 
この雑誌を初めて手に取ったときに、このコーナーを見つけたのですが、毎月ちがう人の物語に触れられるのがこのコーナーのいいところだな〜と思っています。

顔出しもしなくていいし、名前もオープンにしなくていい。
でも、物語はそこにある。

福祉の専門誌だからこその配慮もあって、社会的養護を経験した人の雰囲気や温度感の伝わる、わたしのおすすめコーナーです。

ちなみに、11月号で掲載されたわたしのインタビュー記事はいつも発信している内容より温度感が低めで、暮らしていたからこそ感じる生活環境についてお話ししている内容になっています。

例えば・・・小学生のころは親元に帰りたい!って思うじぶんがいたけど、歳を重ねると先生の様子から親元へ帰るのが難しいことを悟り諦めていったこととか、子どもが施設に対して意見をいうことができる環境だったのか?みたいな、ネットとかでは今までオープンにしてこなかったことを語っています。

そして、記事の一番最後には、インタビューをしてくださった林先生の考察があります。専門家ならではの鋭い考察が記載されていますので、それも合わせて読むとより気づきが増すんじゃないかな〜と思います。
 
月刊福祉は、この11月号でNo.66になります。

読み返せば66人の物語に触れられることになります。

2、3人の記事を読むだけでも「それぞれ全然ちがうんだ〜」ということが感じられると思うので、学生さんやボランティアをされている人にはぜひ手に取って読んでいただきたいな〜と思います。

月刊福祉はどこに置いてある?

最後に、この雑誌はいったいどこに置いてあるのか?というと…

  • 高齢者福祉や障害者福祉施設
  • 社会福祉協議会
  • 福祉関係の学校関係

ということで、福祉関係の施設に置いてある場合が多いそうです。
 
ちなみに、公立の図書館でも置いてあることが多く、わたしも図書館で借りて、家で読んでいます。
 
これから福祉の仕事に就きたい!と思っている学生さんや、興味関心のあるかたは、図書館に行って検索するとおそらく見つかるのかな〜と思います。
 

さて、この記事を通じて、月刊福祉について、少しはご興味が湧きましたでしょうか?

ぜひ気になった方は、最寄りの公立図書館で検索して、読んでみてください!


協力|『月刊福祉』編集部のみなさま

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です